【元住宅営業が解説】ハウスメーカーから紹介されたF Pは信用できる?
家を購入したいけど、住宅ローンが支払っていけるか不安だなぁ・・・。
ハウスメーカーからF Pを紹介されたけど、信用して大丈夫かなぁ・・・。
家の購入は人生で一番高い買い物です。資金的な不安は誰でもあるものです。
実際にFPのライフプランを検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、この記事では下記の3つについてわかりやすく解説していきます。
- ハウスメーカーから紹介されたF Pは信用できるのか
- ハウスメーカーがF Pを紹介する3つの理由
- 【元ハウスメーカーの私ならこうする】F Pのライフプランを上手に利用する2つのポイント
ちなみにこの記事を書いている私のプロフィールは下記の通りです。
- 6年間大手ハウスメーカーの営業として勤務
- 2級F P技能士の資格保有
- 自身も戸建て住宅購入済
こんな私が書いた記事なので、それなりに信憑性があると思います。
ライフプランは受けてみたいけど、ちゃんと信用できる人にやってほしい!
という方はぜひ参考にしてみてください。
ハウスメーカーから紹介されたFPは信用できるのか
結論からいうと、ハウスメーカーから紹介されたFPを信用してはいけません
理由は、ライフプランの内容をそのハウスメーカーの営業が持っていきたい方向に
誘導されてしまう可能性があるからです。
ライフプランとは、FPが顧客から資産状況などをヒアリングして
将来的な資金計画を提案することです。
お家購入のタイミングでは、適切な住宅ローンの融資金額を
知る目的で利用されることが多いです。
簡単に言うと、価格の高い『大手メーカー』から紹介されたFPにライフプランを
お願いすると適切な融資金額は高くなり、価格の安い『ローコストメーカー』の場合は低くなります。
これだけ聞くと『やっぱりFPとメーカーがグルになってなんとか買わせようとしてくるんだ』
と思う方がいらっしゃるかもしれません。
ただ、誤解のないようにお伝えしておくと、ハウスメーカーから紹介されたF Pでも資金計画が成り立たない方に『全然大丈夫ですよ』と言ってしまうような悪いFPはほとんどいません。要するにお金が足りない人の予算を無理やり引き上げるようなケースはほとんどないのです。
私の経験からお伝えすると、低く金額を調整されてしまうケースが非常に多くありました。
『他社対策のために予算に蓋をする』という方法です。
もう少し簡単にいうと、自分のところよりも高いメーカーにいかないように
『○○○○万円以上借りるのは危険ですよ』という内容のライフプランをしてしまうということです。
なぜこのパターンが多いかというと、
無理なものを可能だと言ってしまうことは、最悪の場合お客様を『騙す』ことになります。
それに比べると、『頑張ればもう少しいけるけど、理想はこのぐらいで抑えられた方がいいですよね。』
と説明する方がFPとしてもやりやすいですよね。リスクもありませんし。
なるほど、簡単に信用しすぎてはダメってことだな。
でもなんでハウスメーカーの営業はF Pを紹介するんだろう。
ハウスメーカーがF Pを紹介する3つの理由
- 早く判断してもらうため
- 本当に家が買えるお客様なのか確認するため
- 他社対策
早く判断してもらうため
家づくりを進める上でお客様がもっとも不安になりやすいのが『資金』の部分です。
そこで、FPというお金のプロから『お家を買っても問題ないですよ』とお客様に伝えることにより
お客様の『家を買う』という判断を早めたい思惑があります。
本当に家が買えるお客様なのか確認するため
早い段階でお客様から、正確な資金状況をヒアリングするのはなかなか難しいものです。
話が進み、いざ契約というタイミングで『資金』がネックになり家づくりを断念するケースも少なくありません。
そこで、ライフプランを通じて資金状況を整理することにより 『このまま商談を進めるべきお客様かどうか』という確認をしたいのです。
他社対策
先ほども述べたように、他社に行かないように先に予算を下げておきたい。
他社に行って予算を下げられる前に予算を広げておきたい。
という理由で早い段階で多くのメーカーがF Pを紹介してきます。
あと、これはどちらかというと営業の鉄則みたいなお話になりますが、
お客様と会う回数を増やすほど契約率が上がるという戦略もあり、
営業は何かしらの『次の約束』を取りたいのです。
そうして会う回数を増やす一つの手段として、 『F Pの紹介』をしている営業もいると思います。
【元ハウスメーカーの私ならこうする】F Pのライフプランを上手に利用する2つのポイント
- まずはハウスメーカーと関係のないF Pで【目安を確認する】
- 建てたいメーカーが決まったら【購入後】のライフプランを入念に!
まずはハウスメーカーと関係のないF Pで【目安を確認する】
今この記事を読まれているあなたが正しいライフプランを受けたいと思っているのなら
『2回』ライフプランを受けてください!
そして、1回目のライフプランはハウスメーカーの紹介ではないF Pの方にやってもらいましょう。
理由は、目安となる基準を持つことであとから入ってくる情報に惑わされにくくなるからです。
もし事前に目安となる基準を持っていれば、そもそも検討するべきハウスメーカーの価格帯などが絞れますし、ハウスメーカーにF Pを紹介されてライフプランを受けた場合でも、 内容がおかしければ自分で気がつくことが出来るはずです。
たしかに、目安があれば明らかに無理な提案をされているというのが判断できるな。
でもハウスメーカーに行く前に一度ライフプランをしてもらっていれば
2回目はする必要がないんじゃないの?
結論から言うと、2回目も積極的に受けるべきです!
家にかかる費用は普段からハウスメーカーの紹介でライフプランを行なっているF Pの方が詳しいからです!
家はどこのメーカーで建てるかによって『住んでからかかる費用』が変わってきます。
例えば代表的なものが家のメンテナンス費用です。
今回はF Pに関しての記事なので詳細は省きますが、外壁・屋根・シロアリ対策などが家のメンテナンス費用としてかかってきます。
2回目のライフプランでは、そういう住んでから家にかかる細かい費用まで組み込んだ
より詳細なライフプランをすることで1回目よりもリアルな資金計画になります。
ということは、検討する全てのメーカーでライフプランを
やってもらった方がいいのかなぁ。時間もかかるし大変そうだなぁ。
建てたいメーカーが決まったら【購入後】のライフプランを入念に!
2回目のFPによるライフプランはメーカーを決めた後で大丈夫です!
先ほど紹介したメンテナンス費用などは、ある程度ハウスメーカーの営業に聞けば答えてくれますので、全てをライフプランで確認する必要はないです。2回目は、建てたいと決めたメーカーで理想の家を建てるために行いましょう!
それに、メーカーを決めている状態でお願いするのでハウスメーカーの営業もF Pもどうしたら資金不安が解消できるかをより真剣に考えてくれます。
ハウスメーカーの営業の立場的にも、もう自分のところで決めてくれているので変に予算を上げたり下げたりする必要がないので、【ハウスメーカーから紹介されたFPは信用できるか】という問題も解決できます!
実際私が営業をしている時は、お客様から『契約』をお願いされたぐらいのタイミングでよくF Pのご紹介をしていました。 その方がリアルな資金計画を見ていただけると思っていたからです。
なるほど、なんかその方法が一番安心な気がしてきた!
でも1回目のF Pって誰にどうやってお願いすればいいんだろう?
1番の理想は、ご家族や友人など利害関係を有しない方でF Pの方がいれば
その方にお願いするのが安心だと思います。絶対に不利な提案をされることはないと思いますので。
ただ、都合よくそういう方はいないと思いますので、
近しい人で相談できる人がいない方は無料で相談できるFPを利用されるのが良いと思います。
ハウスメーカーに入っていないF Pであれば1番の懸念点はクリアできますので、
相談できる人がいないという方は利用してみてください。
ちなみに、少し話が逸れてしまうのですがこの記事を読まれている方で、家づくりのタイミングをしばらく先で考えている。という方がいらっしゃれば家づくりを始めるまでに自分でF Pの勉強をするというのも一つの方法です。
ライフプランもそうですが、F Pを自分で勉強すると家を買った後の税金の話や住宅ローンにも詳しくなれるのでおすすめです。
興味がある方は、私がF P2級を独学で一発合格した方法を別記事で書いていますので そちらをご覧ください。
同じように勉強すれば、知識をつけるのと同時に資格も取れるので一石二鳥ですよ♪
まとめ【ハウスメーカーから紹介されたFPを信用しすぎるのはやめましょう】
私は自分でもF Pの資格をとっていますし、
『ライフプラン』自体は非常に良いものだと思っています。
なんなら国民全員が一度は受けた方がいいんじゃないかとすら思っています。
その中でも、家づくりをするタイミングでライフプランを受けるのは
非常に良いタイミングなので自信を持っておすすめできます。
ただ、全てハウスメーカーの営業の言うとおりに動いていると思わぬ『落とし穴』があるかもしれません。
そうならないように、自分でできることはしっかりと準備しておきましょう!
最後にもう一度『正しいライフプラン』を受けていただくためのポイントをまとめておきます。
- まずはハウスメーカーに関係のないF Pで【目安を確認する】
- 建てたいメーカーが決まったら【購入後】のライフプランを入念に!
大事な家づくり、後悔しないようにさっそく行動していきましょう!
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